はじめに
最近、知人と「海外の人向けに日本の情報をその国の言葉で届けるサービスがあったらいいよね」みたいな話で盛り上がりまして。
「じゃあちょっと作ってみるか」と試作を始めたんですが、これが普段日本人向けだけ作ってる時には絶対悩まないポイントの連発で、なかなか面白い体験をしてます。
しかも今はAIに開発をかなり手伝ってもらってるので、従来なら数百万かかるような試作が、個人レベルで動かせるコストで進められてるのが画期的だなと。
今回はその顛末記です。技術論というより「こんな悩みが出てくるんだ」という気づきベースで書きます。ITに詳しくない人にも雰囲気が伝わると嬉しいです。
1. 🤔 多言語対応って、ただ翻訳すればいいだけじゃない
最初、マンチーも甘く見てました。
「日本語版作って、別の言語に翻訳すれば終わりっしょ」と。
ところが、いざ手を動かしてみると、国ごとに文化的な前提が違うことに気づくんですよ。
たとえば:
- 健康に対する関心の高さが国によって全然違う
- 使ってる決済手段が違う(日本はクレカ・PayPay、他国は違う)
- 登録時に何を入力したがるかの感覚が違う(メアド派/メッセンジャーID派)
- 画面の情報密度の好みが違う
これ、翻訳ツールだけじゃ絶対埋まらないギャップです。「同じ機能でも見せ方を変えないと刺さらない」という当たり前のことを、作って初めて実感しました。
2. 🔑 AIエンジンも国別に使い分ける必要がある
これは技術寄りの話ですが、重要なので書いておきます。
世の中には色んなAI(生成AI)サービスがあります。
- A国のAI:そのA国の言語が一番得意。文化的なニュアンスも自然
- B国のAI:B国の言語に最適化されてる
- どっちの言語も対応するけど、ネイティブ感はちょっと弱いAI
普段、日本人向けだけ作ってるとAIの選択肢で悩むことなんてないんですよ。「日本語が一番自然な定番のやつ」を選んで終わり。
でも多言語対応すると、「この機能はA国のAIで、こっちの機能はB国のAIで」って使い分けが発生します。
ところが厄介なのが:
- A国のAIは画像も処理できるけど、B国のAIはテキスト専用
- 機能ごとに「どっちに任せるか」を判断する必要がある
- 結局両方をうまく組み合わせることになる
このパズルを解くのが、地味に楽しい(そして地味に大変)。
3. 💢 サーバーの設置位置で頭を抱えた
普段日本人向けにアプリ作ってる時、サーバーの場所なんて気にしないですよね。「東京リージョンで」で終わり。
ところが多国対応になると、これが深刻な問題として立ちはだかります。
なんで?
国によっては、他国のサーバーに置いたサービスにアクセスできない/めちゃ遅いみたいな現象が普通に起きるんですよ。
つまり:
- 日本のサーバーに置く → 日本人にはサクサク、別の国の人は遅い/繋がらない
- 中継地点になりそうな別の場所を検討する
- それぞれの国・地域のクラウドサービスを使い分ける手も
…って、知らない人にとっては「サーバーの場所ごときでそんなに違うの?」と思うかもしれませんが、現実的にめちゃくちゃ違います。
これも普段日本だけ向けに作ってると一生気づかないポイント。
4. 🔑 ここまでやって気づいた、AI開発の画期性
ここまで書いてきた国ごとの違いを全部考慮しながらシステムを作るって、従来は何百万円もする一大プロジェクトだったはずなんですよ。
- 多言語対応の設計
- 各国向けAIエンジンの選定と組み込み
- 各国向けサーバー構成
- 各国の事情に合わせた建て付け
普通なら、開発会社にお願いして、見積もりが返ってきて卒倒するレベル。
ところが今、AIに開発をかなり手伝ってもらえる時代になったので:
- マンチーが「こうしたい」とAIに話す
- AIがコードを書く
- マンチーが動作確認して、おかしければ修正依頼
- これを繰り返すだけ
これだけで、個人レベルの試作がガンガン進むんです。
もちろん本番サービスとして仕上げるには専門家や現地のエンジニアが必要だし、本番のクラウド構成は本気で組まないとダメ。でも「とりあえず動くものを作って試す」段階までは、AIだけで本当に行ける。
これってマンチー的には、個人事業者や中小企業のチャンスを爆発的に広げる革命だと思ってます。
5. 現時点でのマンチーの所感
この試作を通じて感じたこと:
- 多言語対応は翻訳じゃない、文化的な再設計
- AIエンジンの使い分けが想像以上にパズル的で面白い
- サーバーの設置位置は地味だけど死活問題
- AI開発は個人の試作スピードを爆上げする
正直、まだ全然完成してません。海外マーケットに詳しい知人にヒアリングしながら少しずつ調整中で、いつ本格稼働させるかも未定。
でも、こういう試行錯誤自体が今やAI抜きじゃ語れない時代になってるな、というのが今日の結論。
引き続きジワジワ進めて、節目があればまた共有します。
まとめ
- 多言語対応アプリは「翻訳問題」ではなく「文化&技術の総合問題」
- 国ごとに最適なAIエンジン・サーバー位置がある
- 普段日本だけ向けに作ってると一生気づかないポイントが多発
- それでもAIで開発してるから、個人レベルでここまで試せる
- 完成形は遠いが、試行錯誤自体が学びの宝庫
「自分も多言語サービス作ってみたい」って人がいたら、最初に国ごとのギャップを洗い出すワークシートを作ることを推奨します。手戻りが減ります。
それでは、また続きを書きます。


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